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“自治検”を職員間のコミュニケーションツールとして

広島県廿日市市総務部総務課 法規専門監 白石 充孝さん

現在のお仕事、および今までのお仕事についてお聞かせください。

現在は、庁内法律相談への対応や訴訟・不服申立て事案への対応、職場内研修での対応、窓口対応などです。今までは地元地方銀行 → 法律事務所 → 国税不服審判所を経験しました。

 

白石 充孝さん
白石 充孝さん

 

今回「基本法務」を受検された動機を聞かせて下さい。

 着任後、何かできることがないかを自分なりに模索する中で、「自治検」の存在を知りました。受検の直接の動機は、8月18日に「申込締切明日まで!」というメールを所属宛にいただき、その日のうちに「基本法務」と「政策法務」を発作的に申し込みました。

「基本法務」の問題は難しいという評価があるのですが、受検後の率直な感想をお聞かせください。

○問題のレベルは、正確に理解していなければ、受検テクニック的に解こうと思っても解けない問題が多く、適正な難易度に設定されていると感じました。

○問題の内容は、地方自治法及び行政法に加え、憲法、民法、刑法という、いわば必須と思われる法令を内容としており、妥当と思います。欲を言えば、私自身が仕事上悩むことの多かった「公債権と私債権」に、より焦点を当てた内容があっても良いように感じました。

○問題の量は、適切だと思います。一方、実務検定試験なので、知識の正確さに加えて情報処理能力についても試すこととし、問題の量を増やすか試験時間を短縮しても良いようにも思いました。

職場に、受検経験者はいらっしゃいましたか。

職場に「政策法務」の受験経験者がいらっしゃったので、受検時のテキストを見せていただくなどしました。その方はゴールドクラス保有者で応援してくださいました。また私自身、受検を公言しておりましたので、相当プレッシャーがかかりました。

白石様は弁護士の有資格者と伺っておりますが、テキストについての感想をお聞かせください。

テキストは、一見したときには分厚くて大変だなあと思いましたが、非常によくまとまっていると感じています。司法試験を受験してから8年余り経過していたので、正直忘れている内容もあり、知識の再確認に有用でした。 仕事に役立てる上では、先程も申し上げた「公債権と私債権」につき、より詳しい記述があればありがたいと思います。私自身は、市の職員になって初めて「公債権」「私債権」という概念を知りました。

受検されるまでテキストで勉強された学習時間、学習方法について具体的にお聞かせください。

 テキストと問題集5年分(H23~27)を購入して学習しました。申し込んでから余り時間がなかったこともあり、それ以外の対策はできていませんでした。ただ、私の場合は、廿日市市に入る前の段階では、地方自治法に関する知識はほとんど持ち合わせておらず、日々の職務を通じて得た知見が、結果として試験に生きたように思います。
具体的な学習方法は、テキストについては1度マーカーを引きながら通読し、2度目はざっと通読し、3度目はマーカーを引いた部分のみ確認しました。また、問題集は、実際に問題を解いてみて、マーカーを引きながら解説を読み、2度目にマーカーを引いた部分のみ確認しました。

今後も「基本法務」を受検されるお考えはありますか。

 未定ですが、答合わせをしてみて不本意だった点もあるので、チャンスがあれば再度挑戦してみたいと思っています。例えば、条文を読んでいれば間違わなかった問題を間違えたものがありました。やはり条文はしっかり読んでおくことが必要だと思いました。

「政策法務」を受検されるお考えはありますか。

 今回も「政策法務」を併せて申し込んでいましたが、「基本法務」の地方自治法分野と内容的に重なる点が多く、また、実務的にもたいへん勉強になるので、再度受検する際は、必ず併せて受検すると思います。

今回の受検で、「自治体法務検定」に対する評価は変わりましたか。もしあるとすればどのような事ですか。

 それほど詳しく知っていた訳ではないので、地方自治法に携わることのある人には是非勧めたいと思うようになりました。司法試験とは違い、問題の内容が自治体の実務におかれています。自治体を勉強する上でも検定は良い機会だと思います。

日常、原課の方々との連携の中で、その方たちにもっと法務の知識があればコミュニケーションや連携がうまくいくのにと感じる場面はありますか。

 原課の方々はよく調べたうえで相談に来られることが多いですね。そのため、むしろ相談を受けるサイドの我々のような立場の者が、常に法務の知識を磨いておく必要があるように感じました。

この「検定」をどんな方に勧めたいですか。また、どんな方が受けたらよいと思われますか。

 地方自治法に携わる全ての方、と言いたいところですが、ポイントを絞るとすれば、自治体の法務セクションに就き、また就くことを希望する方に勧めたいですね。
 とりわけ私のような任期付職員は、最初は、プロパー職員の方と、お互いに何を知っていて何を知らないのかが分からないこともあると思いますが、自治検が一つの尺度となり、コミュニケーションを取りやすくなるのではないかと思います。